トマト人気の火付け役となったリコピン。今ではリコピンを知らない人はいないと言えるのではないでしょうか。

ところが、さらに、トマトの新たな栄養素が東海大学農学部バイオサイエンス学科 教授 永井竜児先生と熊本大学との共同研究で発見されました。それが、エスクレオサイドAと言う成分です。

TV番組『林修の今でしょう!講座』に永井竜児先生が出演され、トマトに含まれるリコピンとエスクレオサイドAに期待されている効果について講義されました。その内容を記載しています。

トマトのリコピンの効果

永井先生の話によると、トマトに含まれているリコピンは、血管をしなやかにしてくれる働きがある事が分かっているそうです。

その血管ですが、私たち人間のカラダにある全ての血管を全部つなげると、どの位の長さになると思いますか?

なんと、地球2周半の長さ10万キロメートルもあるそうです!

その血管が加齢や生活習慣、さらには、紫外線やストレスなどの長年の積み重ねによって、だんだん硬くなっり酸化してしまいます。

血管が酸化するという事は老化してしまう事。そうなると、様々な病気にかかりやすくなってしまうんですね。

トマトに含まれているリコピンは抗酸化成分、血管の老化を防いで血管を若々しくしてくれる働きに多くの方が注目しているんです。

さらに、リコピンは、血清中のコレステロールを回収し濃度を低くしてくれる善玉コレステロールを増やしてくれる働きにも期待されているそうです。

トマトのリコピンをより吸収させる食べ方

トマトは朝に食べるのがおすすめ!
トマトは、基本的にはいつ食べても良いのですが、より効果を求めるなら朝がおすすめなんだそうです。

トマトで有名な企業カゴメで行った実験でこんなデーターがあるそうです。

トマトジュースを160ml摂取する時に、朝飲むのと夜飲むので実験したら、朝飲んだ方が夜の2倍以上も吸収が良いこと分かったそうです。

朝摂取する事で吸収率が良い理由ですが、夜は寝ているので朝は空腹で飢餓状態になっています。そのため、朝はカラダが栄養を吸収しようとするので吸収率がアップすると考えられるそうです。ですので、朝食でトマトを食べてから出かけたり運動をすると良いですね。

加熱調理すると吸収がアップ!
リコピンは、赤い色素に含まれている成分で、トマトの皮の部分に多く含まれています。そのリコピンを効率良く吸収させれ事が出来る食べ方を紹介します。

加熱調理すると水分が飛び栄養素が凝縮されるので吸収率がアップします。さらに、吸収率をアップさせるために、オイルを使うと1,6倍もアップするそうです。

これは、リコピンの性質が脂溶性なため、オイルを使うことでリコピンが分解されて吸収率が高まるんです。

そこで、おすすめなのが、今、人気のオリーブオイルです。オリーブオイルは加熱しても栄養素が失われません。

また、その時にニンニクや玉ねぎなどのユリ科の野菜を使うとさらに吸収率が良くなることが分かっているそうです。

1日に必要なリコピンの摂取量

  • トマトジュース・・・コップ1杯(160CC)
  • トマト・・・2個半
  • ケチャップ・・・大さじ4杯

リコピンはトマトジュースやトマトケッチャップも豊富に含まれています。毎日トマトを食べるとなると大変ですが、トマトジュースやケチャップを上手に取り入れると毎日摂取できますね。

トマトの新栄養素「エスクレオサイドA」に期待されている効果

トマトには、他の野菜には入っていないある栄養素が2003年に熊本大学をはじめとする共同研究によって発見されました。それが、エスクレオサイドAと言う栄養成分です。

リコピンは赤い色素に含まれている成分ですが、エスクレオサイドAは、透明で目に見えないため、これまでは見落とされ発見できなかったそうです。

血管内の脂肪を減らし動脈硬化を予防してくれる働きに期待が出来る事が、マウスの実験で分かってきており、現在も研究がすすめられています。

エスクレオサイドAの効果的な摂り方

実は、エスクレオサイドAは、摂取の仕方によって効果が無くなってしまうそうです。

先ほど紹介したリコピンは、加熱しても栄養素は破壊されませんでしたが、エスクレオサイドAは加熱すると分解されてしまいます。

100℃以上加熱すると大幅に減少することがわかっているので、高熱で殺菌するトマトジュースにはエスクレオサイドAは失われているので、生のトマトを食べるのがオススメとのことです。

ミニトマトにも含まれているので、1日2~3個ミニトマトを継続的に食べるのがいいそうです。